(感想文)「私はどうして販売外交に成功したか」
「私はどうして販売外交に成功したか」フランク・ベトガー著
土屋建 訳 猪谷千春 解説
https://www.amazon.co.jp/私はどうして販売外交に成功したか-Life-business-フランク・ベトガー/dp/4478540098
一言:熱意が大事
1 構成
- 217ページ
- 27章
2 内容
- 帯には「世界中で50年以上読み継がれる、営業のバイブル 多くのセールスマンが情熱と成功を手にした珠玉のベストセラー」「『人を動かす』の著者デール・カーネギー絶賛」とある。*1
- 熱意、誠意等精神面を重視した記述が多い
- 偉人の言葉を引用して説得力を出している
- 経験談が多くイメージしやすい
- 内容はそこまで面白くはない
3 各章のコメント
1 自分の仕事に情熱をもて
(要約)物事に対して熱意を持って打ち込むことが極めて重要。熱意を持って向き合うことによって、状況を打開できるし、成果を格段にあげることもできる。むしろ熱意さえあれば、それは可能である。
「私は熱意こそ、販売に成功する最大唯一の要素であると確信している。」(9頁)
(感想)
完全に同意。熱意を持ち続けることは非常に難しいことだと思う。基礎基本、原理原則を大事にすることが何より重要なのだと再確認した。
カーネギー氏によると、第1章が最高らしい。
2 販売は人に会うことから
3 優れた話術から自信が生まれる
4 自分で自分を監督せよ
(要約)スケジュールを立てて行動することが重要。顧客ごとに個別に対策を練り、十分な準備時間をとる。その上で、1週間分の完全なスケジュールを立てる。「自分を整理する日」が大事。
(感想)
同意。やるべきこととそれにかける時間を明確に決めることによって、テキパキと行動できる上、現在の進行速度を客観的に判断することができる。メリハリがつく。
5 自己を動機づけよ
6 15分間で25万ドル
「相手の意見には反対することなく、どこまでも質問を続けることです。その質問に対する相手の回答は、だんだんとあなたの望む方向に近づいてきます。そして結論が出ます。相手はこの結論を初めから自分が考えていたものと錯覚を起こすのです。だからこそ、自発的に行動したつもりになって、契約にサインします。この方法をとれば、あなたの希望も叶えられ、相手の自尊心もキズがつかないですむのです。この方法から生まれる結論は、事実に立脚した堅実な結果をなって表れます。」
7 成功のための11項目
1 面会の約束をすること
2 準備をすること
3 主たる論点を絞ること
⇨話の中心を絞ること
4 主たる論点を書き留めておくこと
5 質問すること
6 相手を驚かせたり、意表をつくこと
7 恐怖心を起こさせること
8 信用を得ること
(1)買い手の助手にになる
「多くの人たちは、売りつけられることには不快感を感ずるが、自分から買うことは好むものである」
(2)実は身内にはこう言います的な切り出し方
(3)競争相手は褒めること
(4)「今私は、他の人では誰にもできないことを、あなたのためにして差し上げられる立場にあります」
9 相手の能力について正当な評価をすること
10 必ず商談が成立すると信じること
11対話中にあなたという言葉を多用すること
「相手の立場に立って物事を考え、相手の立場から見た希望や必要や欲望について話すべきである。」「商談の際には、「あなた」という言葉が出来るだけ多く使われなければならない」
8 質問の驚くべき効果
9 問題の要点は何か?
相手に質問し、相手の考えを具体化させ、相手方が最も興味を感じていること(相手が突かれたくない弱点)をあぶり出す。そして、その重要な一点に話を集中させる。これで成功する。
10 案外知らないことを聞くことの魔術
「世間に名前を売る近道はおしゃべりをすることではなくて、誰の言うことでも耳を傾けて聞いてやることだ。諸君がある人に向かってどんな話をしてみたところで、その相手が自分自身のことについて諸君に話したいと思い詰めている事項に比べると、その半分も興味を持たせることはできないものだ。彼は、魅力ある、そして行為のもてる男だという評判を得ようと思うのならば、「あなたの話は素晴らしく面白い話です。もっと聞かせてください」と相手に言うことが必要だ」(新聞の特別寄稿者ドロシー・ディックス)
11 人から好かれるコツ
「私は25年館の経験を通じて、競争相手を褒めるというやり方が、仕事をしていく上で、非常に愉快な、そして最も有効な方法であることを学んだ。」
12 最も早く信用を得るために
「証人」を出すこと。相手方が信頼している人を証人に出せば、説得力が増す。
13 服装も大切な商売道具
14 顧客から快く受け入れられるために
15 名前と顔の覚え方
16 セールスマンが失敗する原因
しゃべりすぎ
17 恐怖心を克服する
窮地に立ったら、そのことを自認しなければならない。
18 販売の前にこそ販売
商品を売り込む前に自分を売り込む必要がある。飾らない誠実な態度で正直にアプローチする必要がある。例えば、第一に相手の趣味や道楽を探り出し、その趣味や道楽について話を合わせていくことが考えられる。
19 上手に面会するうコツ
予約の威力は絶大。時間の節約になる。相手の時間を尊重していることのアピール。面会の予約をしておくと、相手はそれを一つの仕事として扱う。
20 顧客の部下を味方にするには
21 スポーツから学んだ教訓
「もし販売競技の花形選手になろうと思えば、まず自分の仕事のABCともいうべき基本事項をしっかりと身につけて、それがあたかも体の一部になるまでに、はっきりと心にきざみつけなければならない」
22 新しい顧客を得るには
- セースルマンは顧客を忘れてはならないし、顧客に忘れられてもいけない。⇨アフターケアをする⇨信頼⇨顧客の拡大
「セースルマンとしての生涯を振り返ってみて、私が一番遺憾に思うことは、顧客を訪問して、その利害関係を十分に研究し、これに対して完全なサービスをするために十二分の時間をかけえなかったことである。」⇨もっと大きい収入
23 紹介状の活用法
- 紹介をもらったら一刻も早く面会に行くべき。
なぜなら、多くの場合、紹介してくれる友人は、はっきりと口には出さないが、紹介先の事情が訪問するのに良い状態にあることをよく知って書いてくれるから。
- 紹介してくれた人に結果を報告し礼儀を尽くすこと
24 販売を成功する7つの原則
- 要点をかいつまんで話すことが大切
- 注文を取ると同時に代金を請求すること(値踏み防止)
25 必ず契約が取れる魔法の技術
26 失敗を歓迎せよ
「つとめて物事にくよくよと心配しない習慣をつけなければならない。人がどう思っているだろうかと異様なことで頭を悩ますなどは、愚かなことである。いつも物事を明るく考える習慣をつけると、人から可愛がられると同時に、万事物事を善意に解釈できるようになる。」(精神病学者ルイズ・ビッシュ博士)
27 フランクリンの教訓
フランクリンの自伝を読みたくなった。
最後に一言
時間は有限。とっとと実行に移そう。
*1:私が購入した理由はここにある。単純な理由です