(感想文)「伝説の新人ー20代でチャンスをつかみ突き抜ける人の10の違いー」
「伝説の新人ー20代でチャンスをつかみ突き抜ける人の10の違いー」紫垣 樹郎 小宮謙一 著
はじめに〜20代で、ブッチ切れ〜
序章 新人ならではの武器を知れ
・あなたは超一流になる可能性がある
重要なことは、超一流になりたいという気持ちを持ち続けること
・若くして突き抜ける法則をいち早く学べ
ビジネスはゲーム。遊ぶ方を知っていたら、政界最高のゲームである。
・新人時代の強みと弱みを認識せよ
新人は、習慣が身についていないから、習慣をゼロから身につけることができる。もっとも、新人時代の強みを武器として戦えるのは3年目までである。したがって、社会人・ビジネスマンとしての当たり前の基準を、高く設定することが決定的に重要になる。
・当たり前基準を徹底的に高めよ
・目指すレベルを明確にイメージせよ
20代でチャンスをつかみ、突き抜ける人の10の違い。
第1章 伝説の新人はスタートが違う
- エンジン全開でスタートダッシュせよ
最も重要なことは、スタートダッシュを決めること。これの成功によってもたらされる正の循環は、後から簡単には取り返すことができないほど大きなもの。
いい仕事をし続ける人はそれが評価となり、当該分野で案件が生まれた時に、常に第一想起されるようになります。
- チャンススパイラルにいち早くのれ
チャンススパイラルに乗って上昇すると、経験すること、付き合う人、世の中を見る視野、クライアントの大きさなど、すべてがその都度レベルアップしていく。
- スタートの遅れは、実力差以上になる
- 手を上げてバッターボックスに立て
- 全力を出し切ることを習慣付けよ
働き方に関して当たり前基準が無い状態から全力でダッシュし続けることで、それがあなたにとっての働き方の当たり前基準となり、習慣となっていくのです。
頼まれごとがあったら喜んで引き受けるのが当たり前、目の前のチャンスはすぐに手を上げてつかむのが当たり前、仕事に対しては絶対に手を抜かず全力で取り組むのが当たり前、人が嫌がることは買ってでるのが当たり前、仕事をくれた相手の期待に応える行動を起こすのが当たり前、と当たり前の基準を高いレベルで設定できれば、あとは習慣の力で放っておいても成長は加速します。
- 本気で成功したいなら三年間は徹底的に働け
周りと同じことをやっていて、いつの間にか頂点に立っていたなんてことは絶対にない。
もしあなたが本気で伝説の新人を目指すのなら、まず、最低三年間は全力で駆け抜けてみてください。すると、それが当たり前のこととなり、全力を出すことに苦しさを感じるようなことは無くなります。
- 仕事が楽しいと人生が楽しい
第2章 伝説の新人は、チャンスのつかみ方が違う
- チャンスはチャンスの顔をして現れない
- 最低でも期待値を超え、可能な限り感動を与えよ
伝説の新人を目指すのであれば、常に相手の期待値を上回らなければなりません。そして時にサプライズや感動を与えることができれば、次のチャンスがさらに近づいてくるのです。
- 101%の法則でチャンスを切り開く
どんな仕事でも、相手が求めていること=相手の期待値をしっかりとイメージし、それに答えるだけでなく、1%でもいいからその期待値を上回ろうと考え、行動すること。このたった1%オンされた行動の違いが相手に強い印象を残し、すべてを好循環に導きます、これこそがチャンススパイラルに乗る法則です。
逆にたった1%だけ 、相手の期待値に足りなかった場合には、残念なことに頑張った99%は評価されず、そのマイナスの1%が目立ってしまうのです。すると相手は次に何かを依頼するとしても、もっとレベルの低い仕事を頼むようになり、それが続くと仕事が頼まれなくなります。
⇨101%と99%の違いはたった2%ですが、この違いは天と地ほどの違いなのです。101%の法則により、1%のオンをし続けるためには、常に相手の立場で物事をイメージし、その期待値をどうしたら超えられるかを考える習慣を身につけなけえばなりません。
- 一回の200%より、101%の継続が重要
何よりも重要な事は継続です。ビジネスは価値の交換ですから、価値を相手に認めてもらい続ける事が大切です。価値とは、「これくらいの仕事であれば、これくらいの仕上がりで、これくらいの価格だろう」という、無意識のうちに行われる計算によって想定されています。
⇨200%の時もあるけれど、99%の時もあるという状態では、プロとして失格なのです。チャンススパイラルもそこで途切れてしまいます。
まずは、「最低でも相手の期待値を超え、可能な限り感動を与える」という基準設定で101%を継続し続ける事です。その努力や工夫の継続があなたを他者とは違うポジションへ導くのです。
どうしても101%を超える事ができない状況では、期待値をあらかじめ下げさせておく。その上で、これを上回る形にする。
- 頼まれごとは、試されごと
人からモノを頼まれたら、0.2秒で返事をし、「これは試されている」と考えて相手の予想を上回るスピードと内容で依頼に応える事。そして、雑用にこそチャンスはあると言っています。
誰もやりたがらない仕事や無理だと言われている仕事も、見方を変えればチャンスにあふれた仕事です。やる人が少ないというだけで希少価値がありますし、難しい案件であれば失敗しても仕方がないと思われやすく、成功したら驚きを与えられます。新人時代は見方を変えればチャンスだらけの時代です。その一つ一つのチャンスをものにして、101%で応え続けることが重要です。
- チャンスの神様には前髪しかない
- 1分間で印象つける自己紹介を身につけよ
- 本当にやりたいことは、全力でつかめ
第3章 伝説の新人は当事者意識が違う
- どれだけ自分事として捉えるか
「当事者意識を持て」と言われるのは、「お前は他人事だと思って仕事をしているだろう」と言われていること。
強い会社は自責の発想のできる人が多い会社です。ビジョンに向けて一人一人が当事者意識をって自分は何ができるのかを考え、主体的に行動に移している会社です。企業で働く以上、一人一人がその企業の主役であり、世の中やお客様に対しては企業の代表なのだという意識で行動することが大切なのです。
会社が悪いと思うのならどうすればいいのか。調子が悪いと思うならどうすれば良くなるのか。それを考えることのできる人が当事者意識の高い人であり、リーダーとなっていく人材なのです。
- 責任者の問題意識を超えろ
当事者意識とは、「自分の属するチーム・組織・コミュニティの問題や、自分に関係する顧客や業界の問題を自らの問題としてとらえ、主体的・自律的に知恵を出し、問題発見や問題解決に向けて本気で行動しようとする意識。」ただし、注意しなければならないのは、本気であるかどうかは本人がそう思っているかどうかで測られるものものでないということです。
伝説の新人になるには、責任者の問題意識を100パーセント共有し、その上で責任者でさえ考えられなかったことを考え、行動に移す当事者意識の高さが重要なのです。
⇨あなたをチームのリーダーに引き上げたり、困った時に相談を持ちかけてきたりするようになる。次第にあなたに任せる仕事の範囲が広くなる。
- 言われた事をやるだけでは、決して突き抜けられない
- 任せてもらえない事を他人のせいにするな
ありがちなのは、上司に頼まれた案件について、上司を手伝っているという感覚で仕事をしてしまうパターンです。頼まれごとは、試されごとです。頼まれた瞬間にお手伝いという意識は捨て、プロとして上司と同じ視点に立ち、何を成し遂げなければならないのかを責任を持って考え 、行動することが求められているのです。言われたことをやればいいという発想ではなく、当事者意識を高く持ち、101パーセントの法則を達成し続けることで任されることも次第に増えていきます。
- 工夫もアイデアも当事者意識がなければ生まれない
⇨当事者意識を持って働けば、毎回頭を使い経験を積んでいくので、圧倒的な問題解決能力につながる
- 高い当事者意識が圧倒的な問題解決能力を生む
新人時代に当事者意識を高く持つ習慣を身につけないと、30代になって驚愕とする違いを見せつけられるようになってしまいます。
- 自分の行動で自分の当事者意識を測れ
1 約束の時間を守っているか
2 会議でどこに座っているか
⇨主体的に参加出来る場所に座るべき
3 準備をしっかりしているか
当事者意識の高い人は自分でプレゼンのシーンを十分にイメージし、必要な準備をぬかりなく進めていきます。上司に事前に顧客情報を十分にインプットし、その日の展開のイメージを上司をすり合わせます。もちろん先方のオフィスでは自分が中心に座り、その横に上司に座ってもらい、まずは自分で提案を始めます。
4 意見をぶつけているか
当事者意識の高い人は、当該案件に関して責任者と意見が食い違った場合、納得できるまで意見をぶつけ合い最高の解決策を模索し続けます。
5 知っているべき数字や言葉を言えるか
逆にそうした数字やキーワードを常に頭の中に入れて会話できると、自分を同じ視界で話しができる人として信頼を獲得できます。
重要なのは、自分事としてとらえ、うまくいかなくなったら自分で責任をたらねばならないという覚悟で仕事に臨む事です。そして当事者意識を高める事で、すべての仕事はやらされ仕事ではなくなり、自分が主体者として動くやりがいや醍醐味を感じる事ができるようになるのです。仕事を楽しむ秘訣はここにあります。
第4章 伝説の新人は、目標設定力が違う
- とてつもない将来像をイメージせよ
他人が見て呆れるような目標を設定し、それを達成するためにあらゆる力を引き出し自分のものにしていく。
- ワクワクするような目標を設定せよ
- 与えられた目標は、200%の達成を最低基準にせよ
- BIG WHYがどんなに高い目標も実現させる
- 目標を宣言・公言し、自分を追い込め
宣言・公言するとその目標のために力を貸してくれる人が増えてくるのです。
やり方がわかる目標は目標として小さすぎる。
- 目標から逆算し、今何をするべきかを考えよ
- 目標は紙に書き出すだけで、達成率が大きく変わる
- 日々やるべきことに全力でフーフォーカスせよ
第5章 伝説の新人は、時間の使い方が違う
- 人生砂時計を意識し、時間感覚を研ぎ澄ませ
- 重要事項に費やす時間を増やせ
そして何よりも重要なのは、まず手をつけ始めることです。やり始めることで人の意識はそこに向かうことになり、その仕事を寝かすようなことがなくなっていきます。
- デットラインを決め、時間をブロッキングせよ
- 朝のゴールデンタイムを生かせ
- 仕事の切れ目以外で息継ぎするな
これがアポを取った後で訪問準備まで済ませて息継ぎをするように習慣付けると、結果的に仕事の効率が上がるだけでなく、提案内容のクオリティも上がります。同様に、お客様を訪問し終わったら、すぐにそこで得た情報をまとめたり、議事録を作成する習慣を身につけなければなりません。何もせず、そのまま次の仕事に入ってしまうと、次回の訪問の準備に苦労したり、提案内容の質が下がってしまたりするからです。
- 会議後20分で勝負せよ
- 隙間時間をフル活用せよ
第6章 伝説の新人は解釈力が違う
- 出来事には明日につながる意味づけをせよ
- 99%不可能=1%可能。1万人中100は成功する
- 運がいいと思う人はほんのつに運が良くなる
- 全ての失敗を成功に変えよ
普通の人が失敗だと考えることはすべて学びであり、そして学びを積み重ねていくことで大きな成功を手に入れたのです。
諦めない人間になる条件。①自分の夢や目標を絶対に達成するという信念を持っていること、②普通の人が失敗と感じることを、学びと解釈する習慣
- 成功するまでやり続けるから、成功する
- できない理由を探すのではなく、できる方法を探せ
うまくいかない時⇨どうしたらできるのだろう
うまく行った時⇨どうしてできたのだろう
- 他者の視点を大量にインプットせよ
自分と同じ境遇・同じ視野の人の意見ばかり聴いていると、視野が広がることがないだけでなく、狭い視野での考えに固執するようになるという弊害がある。特に、新人時代は思い悩むことがなんどもある時代です。同じように苦しんでいる同期の仲間に悩みを打ち明けても慰め合いになりがちです。これを繰り返すと、自分たちの考え方が正しいという思い込みが強固になり、ますます悩みは深みにはまっていってしまいます。
- 出来事や情報を多角的に見つめ直せ
虫の目:近いところで虫のような複眼を使い、様々な角度から注意深く見る目のこと
鳥の目:虫には見ることのできない広い範囲を高いところから俯瞰する目
魚の目:魚が水の流れや潮の満ち引きに敏感に感じるように、世の中の流れを敏感に感じる目のこと
第7章 伝説の新人は、好かれ方が違う
- 質の高い人間関係が、人生と仕事に成功をもたらす
まして経験や能力が十分でない20代の新人にとっては、より良い人間関係を作り上げることはビジネスの第一歩だと言えるでしょう。その柱となるのが「好かれる人間になる」ということなのです。
- 好かれる人間になることは、人格を磨くこと
一緒に仕事をしたら楽しそうだとか、刺激がありそうだという好感度の高い人がチャンスをたくさんつかむのは必然なのです。
- 相手が喜ぶかどうかを基準に、全ての行動を見直せ
上司に呼ばれたらノートとペン
先に笑顔で挨拶
買い物行く時は、ついでに周りの人にいるものを聞く
ドアを開けて支えてあげる
話しかけられたら、手を止めて体ごと相手に向ける
先輩を電車まで見送る
退社前に残っている人に何かできるか聞く
ご馳走になった時は、その日のうちにメール
誕生日を知ったらメールする
- 他利満足の精神が、人生を成功に導く
- まず自分から相手を好きになる
- 感謝の気持ちを持つと、相手の見方が変わる
- 全力でペーパープッシュを発揮せよ
第8章 伝説の新人は、伝えかたが違う
- 伝えたいことが伝わらなければ、成果は生まれない
- 伝えると言う発想から、伝わるという発想へ
伝えるという意識で仕事をしていると、いつまでたってもクライアントの伝えたことを形にしようと考える一方通行で終わってしまう。我々は、クライアントの伝えたいことが学生や求職者に伝わるかどうかが勝負なんだから、受け手を基準にして伝わることを目指す
伝えたいことは2つの壁を超えて初めて伝わる
- 誰に、何を、どのように伝えるのかを考えよ
相手によってストーリー展開を変えていくことで伝わり方は全く変わるのです。
つまり、伝えたいことを抽象的に伝えるのではなく、具体的な数字を盛り込んで伝えていくのです。
「担当者を出世させてこそ一人前」
それまでの私は、目の前のお客さんに理解してもらうためにはどうすればいいかばかりを考えて、そのお客様が上層部にうまく説明できるかどうかまでは考えが至らないでいた。
お客さんが社内で提案を通せるように伝えるにはどうしたらいいだろうかと考えるようになりました。
- シンプルなストーリーで論理展開せよ
- まず自分の伝える力の低さを知れ
- 言葉の中で「意味の含有率」を高めよ
第9章 伝説の新人は、スキルの盗みかたが違う
- 学びのスピードの違いは成長の違いに直結する
現場で経験をつみ、そこから学びを重ねていくことは必須条件です
人の何倍ものスピードで成長していくためには、現場で学べるものは全て学び、現場以外でも学びを重ねなければなりません
- 盗む前に、教わるだけ教わってしまえ
盗んで学ぶ人が少ない時代ということは、盗んで学ぶ習慣をつけただけで、教わるだけでの人とは大きな違いを作り出せるということです。なおかつ、本当は盗んで学んで欲しいと思っている管理職や経営者から見ても、非常に好感の持てるスタンスだからです。自ら盗もうとする新人にチャンスが集まってくるのは言うまでもありません。
- 教わることができない、違いを生む違いを盗め
- 核心をつかめるまで粘り強く聞き出せ
- 守破離の「守」に徹することで道は開ける
20代は「守」に徹する時です。師の教えはもちろん、師の行っていることを全て盗み取り、自分のものにしなければなりません
圧倒的に「守」を行い続けた者のみが、次の段階へと進めるのです。基礎を身につけていないうちに、独自のやり方で動き始めると決して大きな成長は望めません。
- 自分で成果を出そうとするな
- 盗むことが難しい時代だから盗む意識を強く持て
第10章 伝説の新人は、読書力が違う
- 読書習慣の有無が、10年後、埋められない差を生む
- 最低週1冊、1年で50冊。10年で500冊は必ず読め
- 読書不足は見抜かれ、チャンスを逃すことになる
- まず生き方・働き方の土台を作る本を読め
- テーマを絞り込み、集中的に読み込め
- 集中的な読書は、新人をベテラン領域に引き上げる
- 読んだ本は、必ずアウトプットせよ
- 本棚に並べた背表紙からインスピレーションが生まれる
以上のことを考えると、本は借りるのではなく、買うことが重要です。新人時代は多くの給料をもらえるわけではありませんが、自己投資異本として考えた時に、書籍代は最も投資価値のあるものです。1500円前後の本を月に4冊、月6000円の投資で自分を成長させ、将来の自分自身の市場価値が数十から数百倍になることもあるのです。
20代の可能性を眠らせるな